薬剤師さんの働く場所 薬剤師さんの働く場所

クリニック門前の門前薬局で働く薬剤師

【クリニック門前の門前薬局ってどんな薬局?】

特徴】

特定のクリニックから処方箋を応需していることから、応需先の処方箋の枚数等は全てクリニックに左右されます。病院と違い診察時間を過ぎて患者さんが来られても断る事はなく終わる時間が読めません。クリニックと関係があるわけではありませんが処方せんを受けているクリニックとの関係が近く最後の患者さんを知らせてくれるなどの連携があります。少ない科目に特化して専門知識を深める事ができます。


【仕事内容】
業務内容
特定の医院の処方を受けているため、処方の傾向がつかみやすく見慣れない処方が発生する事は少なく 予製や一包化の
対応が多いです。継続的に通院されている方も多く患者さんとのコミュニケーションは取りやすいですが、
他の薬局でもお薬をもらっている可能性があるため、お薬の聞き取りは丁寧に行う必要があります。
応需する医療機関のドクターとのコミュニケーションも重要となります。

内科:冬場に風邪等で通院される方が多く処方箋枚数も増える。
      内科といっても幅広くさまざまな疾患の患者様が来られる。
      夏場は比較的処方箋枚数は減る。

小児科:内科と同じように風邪などで冬場の通院が多く処方箋枚数も増える。夏は夏風邪・皮膚トラブルの患者様が多い。
    体重により分量の計算が必要となるので1㎏あたりの1日の用量を把握が必要。
    服薬指導するお母さんに、お薬の説明だけでなくしっかりと飲み方の説明も必要。

精神科・心療内科:他の診療科よりも医薬品の大量処方、多剤併用、適応外使用の処方せんに触れる機会が多いです。
    注意しなければならない副作用がたくさんあります。お薬の効果が現れる前に副作用がでてしまうこともあります。
    薬の数が多いですが、医師から服薬指導はしないよう指示され、薬の説明や飲み方の説明するのみとなる事が
    多いです。

皮膚科:夏場に処方数が増える。軟膏の処方が多くチューブの物はピッキングのみ。
    軟膏を練って混ぜ合わせる場合もあり、自動練り機を使っている薬局もある。

耳鼻咽喉科:2月~5月頃の花粉の時期に集中する。風邪から中耳炎を患い受信するお子さんも多い。
      処方内容は軽いですが、散剤とシロップが処方されていることが多いので、調剤には時間がかかります。

眼科:子供からお年寄りまでさまざま年齢・疾患の方が来られます。
   処方は比較的軽い内容の方から、糖尿病由来の白内障と緑内障を患っていたり、
   他の診療科でお薬を服用していたりと複雑な調剤が発生します。

整形外科:患者さんは年齢層も幅広く、さまざまな痛みで受診されます。
     処方内容から症状を読み取りにくく、患者様とコミュニケーションを上手にとり
     どのような治療を受けているのか把握することも大切です。


【働き方】

900   開店準備
930   開店
1230 昼休憩
お昼の休憩は交代となります。
2000 閉店
最後の患者さんが来られたら閉店
900180011002000等のシフト勤務

特徴
開局時間はクリニックに合わせる必要がある
・クリニックが終わるまで開局が必要になり時間が読めない
 クリニックの診療時間
・土曜日も開局している
 土曜日AMのみ開局午後休み
・医師会の集まりが平日(水曜又は木曜)にあるため平日休みとなる。

服薬指導はゆっくりと丁寧に行う必要がある
・他の薬局でお薬を処方されている可能性があるため相互作用の確認が必要です。


【退職理由】

お昼時間が2時間空き、クリニックが終わるまで開局していなければならず診察時間が不規則で時間が読めない。
クリニック門前薬局全てが休憩2時間とは限りません。
近隣に応需先のクリニックしかない場合は開けていても処方箋が来る事はないので閉めています。
2時間休憩となると採用が難しいため薬局を閉めてその間薬歴記載・予製準備をしている薬局もあります。

科目に特化しているため、その科の専門知識を深める事ができるのですが、他の科目に関わる事が難しい。
患者さんが近隣に限られ、新薬も使わないことから、処方内容も変わらず2・3年経つと新しい知識が入らなくなります。

処方せんを受けているクリニックの先生と合わず業務がやりにくくなってしまった。
クリニックとの関係が近い分、クリニックの先生やスタッフとコミュニケーションが上手く取れないと勤務が難しい。
数店舗経営している薬局であれば別店舗へ異動して勤務ができますが、1店舗のみの経営の場合異動することが難しく
退職となってしまうケースが出てきてしまいます。

処方せん枚数が少なく薬剤師の人数も少なく人間関係で勤務が辛くなってしまった。
薬剤師の人数が大勢いる中での人間関係が悪くなるのと違い少人数となると2人になってしまう事もあり勤務が難しく
なってしまいます。


【求人票の見方】

紹介会社から求人の案内をもらった時に、ここをチェック!!

・科目や処方箋枚数
 科目によっては季節変動のある科目もあります。多い時・少ない時の処方箋枚数をしっかり確認しましょう。
 コロナ前とコロナ中の処方箋枚数の変化や人員体制についても確認しておくと勤務した時の状況がわかります。
・お昼の休憩時間
 休憩時間はクリニックに合わせて2時間お休みになるのか、クリニックはお休みでも薬局は開いているのかにより
 勤務が変わってきます。

求人票には載ってないこんな事も確認しておきましょう!!

・受けているクリニックとの関係性
 クリニックの先生はどんな方か・先生と薬局の関係性はどうかしっかり確認しておきましょう。
 薬局の経営はクリニックの患者数に頼りがちになります。薬局の経営状況もしっかり確認しておきましょう。
・募集背景
 処方箋枚数の増加に伴う募集と退職者が出て募集では内容が変わってきます。
 退職者が出て募集の場合は理由もしっかり確認しましょう!
・有休取れているか
 薬剤師の人数が少ないと有休を取得しづらい場合があるのでしっかり確認をしておきましょう。


クリニック門前薬局だけじゃない、他の薬局で活躍する薬剤師
門前薬局・クリニックモール内薬局・面薬局等についても、他ページにてお仕事をご紹介しています。
患者さんが自身に適した薬局を選択できるように、「地域連携薬局」と「専門医療機関連携薬局」がスタートします。
勤務体制の変化についてお聞きになりたい方は薬剤師に直接相談をしてみてください。